2011年1月29日土曜日

UOから10年。リチャード?ギャリオットの手掛ける新たな



UGG ブーツ

バックストーリーがわかるオープニングムービー。公式サイトでも見ることができる

 刻んだ歴史がまださほど長くないオンラインゲームではあるが,業界全体で見て,最初に(誰もが認める)大ヒットを記録したのは,間違いなく初代「Diablo」だといってよいだろう。MOタイプではあったものの,その衝撃は果てしなく大きく,すでにそれ以前から存在はしていた“オンラインゲーム”というものを,世界のゲーマーに知らしめた,歴史に名を残して然るべき作品だ。業界人の中にも,もしかしたら古参のプレイヤーの中にも,Diabloで初めてオンラインゲームの洗礼を浴びた人は多いのではないだろうか。



 そしておよそ半年後の1997年10月17日――日本はまだISDN程度の回線しかなく,インターネットが浸透し始めたかどうかというタイミングで――そのDiabloをはるかに超える多人数接続のRPGが登場する。Ultima Online(UO)だ。まだMMORPGという言葉さえ一般的ではなく,海外のゲームなんかやっている人はほんの一握りしかいなかった時代の話だ。



 UOの話をここで始めると誌面がいくらあっても足りないので省略するが,そんなUOを送り出したのは,ロード?ブリティッシュ(今はジェネラル?ブリティッシュ)ことRichard Garriott(リチャード?ギャリオット)氏だ。“Ultima0(ゼロ)”と呼ばれることもある「Akalabeth」で1979年にコンピュータゲーム業界に鮮烈なデビューを飾り,以降30年間,常にゲーム業界を引っ張ってきた人物だ。
酸素
 以降30年間,などと無責任に書いているが,実はUO:R(Ultima Online:Renaissance)のときにOrigin Systemsを去って以降のギャリオット氏は,その功績をほとんど残していない。なにせ,5年以上の歳月をかけて,この「Richard Garriott's Tabula Rasa」(以下Tabula Rasa)を作っていたのだから。

 昨今はだいぶ改善されたが,欧米の開発者達のMMORPG開発にかける期間といったら尋常ではなく,Tabula Rasaもその例外ではない。その名前が表に出たのが2003年頃だが,当然その前からプロジェクトは動いていただろうし,5年以上の歳月を掛けていると断言しても間違いではないだろう。








キャラクター作成では髪型や体格,初期のジャケットなどのデザインなどが選択できる
敵を前にしての戦闘。敵も自分もシールドがありシールドのある間は直接ダメージが入りにくくなっている。シールドが無くなるとダメージの入り方が大きく変わってくる





発売目前。完成度と内容が気になるTabula Rasaに迫る

ブランド激安市場




アグ

画面の見せ方によっては,チーム制のSFアクションシューティングだといっても通用しそうな雰囲気を持つ

 さて,今回筆者がプレイしたTabula Rasaは,むろん英語版だ。

 日本でのサービスに関してはいまだ発表されていないが,海外ではすでに,10月19日の発売を目前にしたβイベントが行われている。FilePlanetのプレイヤーを対象にしたものではあるが,今回のプレイレポートは,この“事実上のオープンβテスト”といえるイベントにもとづいている。サイトにアクセスして申し込みをするとCD Keyがいきなり送られてくるという簡単な方法で,誰にでも参加できる分かりやすいイベントだ。

 このイベントが開始されたのは2007年9月25日だが,実際に筆者がプレイしたのはせいぜい2日程度だ。つまり,β期間の中でもこの期間についてのみ触れた記事であるわけだ。かつ,わずか丸2日ほどのプレイでそれほど深く遊び込んだわけではなく,まだゲームの核心部分にも触れていないであろうことをご承知いただきたい。また,もはや正式サービスが目の前とはいえ,これはオンラインゲームだ。近い将来にいかなる変化が及ぼされるか想像もつかないので,そのあたりも併せてご了承いただきたい。



 実は(現在の)Tabula Rasaが,どんなゲームであるのかがキチンと報道されたことは,今までにそう多くない。4GamerのTabula Rasaに関する記事一覧を見ても分かるように,あまりにも開発期間が長いことに加え,2005年4月に,その根底からゲームそのものを覆す「大改造」が行われたせいもあるだろう。

 まさか,その世界観をファンタジーからSFに変えるとは! 彼自身のアイデンティティを作り上げてきた「剣と魔法の世界」を捨て去り,「どこにでもある世界ではなく,オリジナリティ溢れる革新的な世界を作ってみたい」と言わしめるほどの重要なものが,きっとこのSFの世界観に織り込まれているに違いない(関連記事は「こちら」)。








FPSでもお馴染みの,兵器を破壊するために爆弾を設置するシーン。ミッションの中にこういったFPSで見かけるような演出が,うまく取り込まれている
Tabula RasaのPvEの中で重要なファクターとなっているコントロールポイントの奪取。拠点のキャンプを敵NPCから奪い,そこを防衛するというシステムも自然な流れとして使われている





レベル?転職?スキル配分で


青芝論争を吹き飛ばす新しさが見られるか








NPCとの会話,目の前の何かを使う,調べるなどの動作は全て近付いてTキーで行える。トイレで使うと水がゴーっと流れる細かい演出も……座ることはできないので雰囲気だけ

 いまとなっては,日本のオンラインゲームプレイヤーの多くにとって,ギャリオット氏の名前は特別なものではないかもしれない。しかし筆者のような「第一次オンラインゲームブーム」の層にとっては,Ultima Onlineという燦然と輝く金字塔があり,彼の名前が出るだけで心惹かれるという人は多いはずだ。おそらくはNC側もそれを理解しているのだろう,最近になってタイトル名の頭に「Richard Garriott's」とわざわざつけている。Sid Meierのように,今後その名が冠され続けるのかどうかは,すべてこのTabula Rasaにかかっているというわけだ。



 ……という,いい子ぶった解説はさておくとして,正直に述べてしまうと,筆者はこの作品にほとんど期待をかけていなかった。

 あまりにも長い開発期間,NC側――というより韓国――とのセンスの差異から来る確執(双方のために述べておくが,これはどちらか一方だけが正しいという問題ではない),途中であまりにも様変わりしたゲームの根幹……どこを鑑みても,「良い作品を生み出す」というバックボーンに欠けている。さらには,ここ数年の間,事実上現場から離れていたギャリオット氏が仕切るとあっては(実際に仕切っていたのはロード?ブラックソーンことStarr Long氏のようだが),もうダメ押しのようなものだ。アバタールを自ら実践するかのような人徳があり,誰にでも親切で丁寧な彼を,筆者自身は人としてとても好きだし尊敬してやまないが,ユーザーはそんなに甘くはない。

 そんな不安と,いや,それでも彼ならどうにかしてくれるはずだ,という少々の期待と,複雑な気分でTabula Rasaにログインした。



 Ultima Onlineは,いまもってなおあまり例

引用元:三國志 専門サイト

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